Jun08

「シンボル」とは何か?

photo
 
占星術家として「占いとは何か?」ということを
考えていくと
 
それは「シンボル」とは何か?

という問いにぶつかります。
 
これは「カウンセリング的な占い」においても
「遊戯(アミューズメント)としての占い」においても
非常に大切な問いといえるかもしれません。
 
最近は、この「シンボル」「象徴」とは
いったいなんだろうか?ということを
ちゃんと考えたいなと思っています。
 
象徴の持つ作用って
とても不思議なものです。
 
それはカウンセリング的な占いにおいては
占いという特別な空間のなかでは
コミュニケーションの中の橋渡しとして
非常に重要な役割を持つものですし
 
またアミューズメントとしての占いにおいても 
象徴がもたらす豊な世界観が
ひとつの遊戯的な空間を作り出す
ということも重要な要素となります。
 
以前、
ケント大学で教鞭をとられていらっしゃる
英国占星術界の重鎮
ジェフリーコーネリアス博士
マギーハイド女史が
鏡リュウジさんのコーディネートで
来日されたときにも
 
この象徴に対して占星術家が
どのように向かい合うのか?という問いを
投げかけていらっしゃいました。
 
これは突き詰めて考えていくと
西洋的な「理性」あるいは「悟性」を
乗り越える、あるいはそれと
全く別の文脈を持つ「メディア」として
この象徴の持つ作用というのは
いったい何者であるかということ。
 
前回シリーズで
占星術の12星座のシンボリズムを
簡単にご紹介しましたが
 
占星術家がいかにこのシンボリズムに
興味をそそられ
魅了させられ
そして気づけばその世界の住人になっている
ということも
少しは理解してもらえるかもしれません。

「象徴」とは何か?
「シンボル」とは何か?
 
それを実践的(実占的)な文脈ではなく
もうすこしメタ的な
あるいは哲学的な文脈から
理解したいという気持ちが
最近強くなってきています。
 
これは芸術などでも
同様のテーマであるかもしれません。
 
僕のもっとも影響を受けた表現者のひとりが
現代詩人の吉増剛造さん。
 
彼との出会いは大学2年の頃。
 
最初は荒木経惟さん、
現代舞踏家の大野一雄さん、
そして吉増剛造さんの奥さんである
歌手のマリリアさんが
荒木さんの還暦記念で催された
「彼岸から」というイベントのビデオテープを
大学の図書館で視聴したのが
言葉にならない衝撃をうけました。
 
芸術家や表現者というのは
いうなればこの象徴的な世界を
表現を通じてこの世界に体現してしまうのだなと。
 
ある意味ではあの時期がこうした
象徴的な世界との最初の意識的な
出会い
だったのかもしれません。
 
当時早稲田大学の恩師で
写真論やメディア論、芸術論の薫陶をうけた
高橋世織教授(現東京工業大学教授)の勧めで
吉増剛造さんの授業をうけることになったのですが
 
彼の詩人として
この世界にみちた象徴に向かい合う貪欲な姿勢を
間近で見ることができたことというのは
非常に衝撃的で
また当時若かった(いまも若いですが^^;)自分には
重大な「事件」でもありました。
 
最近、ふと当時の記憶をたどるようにして
何年かぶりに
大学に改めて赴くことが多いのですが
 
当時大学の図書館にこもって
様々な文献を読みあさって
こうした世界と向かい合ってた頃を
なんだか懐かしく思っています。
 
最近は写真という表現を
改めて再開したこともあり
 
少し自分の原点に戻りつつあるのかもしれません。
 
吉増剛造さんの授業に出ていく中で
彼が僕宛てに残した問いのひとつに
 
イギリスの現代詩人のW.B.イエーツ
とう存在の「謎」について。
 
彼はアイルランド文芸復興の
非常に重要なアクターであり
 
またその功績をたたえられて
ノーベル文学賞を受賞する
現代詩のなかでも非常に重要な存在なのですが
 
そうした側面をもつ一方
彼は同時に、Mメイザース率いる
魔術結社「黄金の夜明け団」に所属し
 
また当時の英国ではほとんど評価されなかった
(あるいは文壇からは酷評された)
「A Vision(幻想録)」という
非常に不思議な象徴詩・散文を晩年に残しています。
 
詩人として彼が向かい合い続けた
こうした西洋的悟性(理性)の文脈とは外れた
「象徴的な世界」とは一体何だったのだろう?
 
そもそもなぜ
近代化が叫ばれるあの当時
しかも非常に理性が重んじられるイギリスという国で
 
誤解やそうしたものと戦いながら彼は
象徴的な世界と
貪欲に向かい合う必要があったのだろうか?
 
など色々な問いが
何年もたった今も
あの当時と変わらず自分の中にあったりもします。
 
そうしたことを考えていると
いろいろな「問い」が自分の中にはあるなと
最近は改めて気づくことが多いのです。
 
占星術のアクターとしてだけではなく
 
こうした問いと向かい合う姿勢も
最近は大切だなと感じています。

Trackback

Trackback URLhttp://www.ondorinohane.com/mt/mt-tb.cgi/706

Add Comment

いままで、ここでコメントしたことがないときは、コメントを表示する前にこのブログのオーナーの承認が必要になることがあります。承認されるまではコメントは表示されません。そのときはしばらく待ってください。

HTMLタグが使えます