Jul20

「世界観」という問題

最近よく考えること
それは「世界観」というテーマについて。
  
現代社会において
誰もが将来こうなるであろうと信じていたような
「大きな物語」が失われたいま
僕たちはしばしばそれにとってかわる
「世界観」をもとめるのかもしれません。
  
しかしその時大切なことは
  
ある世界観を強く持てば持つほど
毎日の生活の中で
その世界観のなかでのリアリティは強くなり
あるいは毎日の生活の中に「意味」が生まれてくる
という感覚が強くなり
  
そしてその世界観のなかでは「善」や「悪」といった
価値判断も生まれてくるし
  
また、そこには自然に
「他の世界」への排他的な要素も生まれてくるということ。
 
「世界観」を求めれば
自然にそこに「善」と「悪」
あるいは他者への「価値判断」がうまれがちだということ。
 
ある世界観が濃くなればなるほど
そこに自然に「排他性」が生まれてくるということ。
 
たとえば、その人の人生観のなかで
ヒーリング的な癒しの世界観が
毎日の認識の中で強くなればなるほど
 
「癒されていない」という状況を「好ましくない状況」ととらえ
それを「改善すべき」ものとしてそこにその世界観独自の
文脈が生まれます。
 
当たり前のことですが
癒しの論理だけでこの世界がうごいているわけではない、
占星術の理論でこの世界が動いているわけではない。
 
そんな「当たり前」のことを
自分のコンテクストに無自覚であればある程
忘れてしまうことがあるのです。
 
なんでも「癒せばいい」というものでもないし
なんでも「運命論や星の影響で語ればいい」というものでもない。
 
そして占い師やヒーラーを始め
そうした世界観を色濃く持つ人が
(あるいはこれは別に癒しや占いの分野にかかわらず
ある世界における「専門家」はしばしばそうした両義性をはらんでいるといってもいい)
しばしば人を「判断する」という問題は
この「世界観」という問題に帰結する部分もあるのです。
 
僕が最近自分のコンテクストに
なるべく自覚的になろうと色々考えているのは
 
そうした強い世界観を持つことの
副作用でもある「排他性」に
なるべく自覚的でありたいから。
  
占星術というのは現在の個人の運命を占うものになってから
2600年以上の歴史を持ち
そのコスモロジーは今を持って尚
非常に強い生命力を持っています。
 
占星術を通じて、そこで多かれ少なかれ
善かれ悪しかれ「占断」がなされるのは
 
なによりもこうした非常に強い「世界観」がそこにはあるから。
 
確かに「世界観」なくしては
そこに「意味」や「文脈」は生まれません。
 
占星術のセッションという特殊な空間の中で
「人生の意味」「自分のストーリー」を感じるというプロセスも
 
本来はそうした意味形成の力って
占い師という個人に宿るものではなく
 
その背景にある「占星術的な世界観」が
そうしたことを可能にしているのです。
 
だからこそ大切なのは
そうした強い「意味形成」「コンテクスト形成」という
強い力をもった占星術という世界観を
自分自身が盲信するのではなく
 
どこかで、少しさめた(冷静な)目線をもっていることも
大切なのだなと思います。
  
「星占いなんて、ただの占いだから」
簡単にいってしまうとそういうことなんですが、
でも、それってこうした側面においても
大切なことなんだなと。
 
そういう意味で僕は
僕の占いを「信じる人」だけに読んでほしいのではなく
占いという全くの異境の世界観を通じて
 
僕がそうであったように
日頃の生活の中で感じられない
「何か」を感じてほしい人にむけて
発信しているのかもしれないなと思うのです。
  
本当の意味で受け入れる、
他者に対して寛容であるということは、
  
自分のコンテクスト・世界観を脇に置いて
人と関わる、ということではないかなと
最近よく思うのです。

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Comments(7)

すばらしいスタンスにちょっと感動してしまいました。
善悪、判断、排他性・・・知らないうちに足を取られてしまう厄介なもの。だからこそ自覚が大事ですね。
良いヒントを頂いて、私も考えていきたいです。

人と深く付き合い始めると
相手の価値観が理解出来ず苦しむ事、あります。

こちらはどうにか相手の考えや思いを理解したいと思っても
こちらの知識や経験や考え方(いわゆる理解力)が足りなかったり、
逆に相手がこちらに対して否定的になると
そうした思い(相手を知りたい・肯定的に接したい)というこちらの気持ちも薄れてきます。
(=理解し合えないと、こちらも相手に対して否定的になりますよね(^_^;))

でも…
自分にとって嫌だなと思う所が相手にあっても‘嫌いになれない’のなら…

最近よく言う‘受け入れる’‘認める’とかじゃなくて
いっそケンカでも何でもしてしまいたくなります。

自分の思っている事
相手の考えている事

感情的になっても良いから
とりあえず一度
‘わーーーーーーーーーーー’っと言いたくなる。

素でぶつかると
また違った関係が築けそうな気もするし、
それでダメならもう良いかと思ったり、

もし今がダメでも
縁があればずーーーーーーと先に良い関係になれるかもしれないし…などと思ったり…。

今は大切だけど、
自分なりに一生懸命やった(考えた)んなら
今に囚われ過ぎず
‘待つ’って手もあるかも…と思ったりしています。

ホントに、生きてくってムヅカシイ(^_^;)

でも…
答えがみつからないこそ
解らないからこそ
‘いろんな世界観を知る’って大切かもしれませんね。


一つの世界観を携えてお仕事をするというのは
ある意味大変なのだろうと思います。
だからこそその世界観に飲み込まれずに
客観的なスタンスで仕事として関っていく。

こういう世界を仕事にしない人間の場合は
あくまでもマイブームであったり、
その場の文脈ですむのかもしれません。

携えているのは例えば占術の世界であっても
一人一人が体現していくのはまた別の世界。
あくまでも一人一人のリアリティは
違うということ。
それが個性ではないかと思います。

いろいろな世界観を知ることは大切ですね。
そこから自分なりに咀嚼して
さらに自分としての現実を生ききるということでしょう。
それが一部でも誰かとリンクする部分があればとても幸運なことかもしれません。
自分という独自の存在として違いを生ききる。
それが誰にでも言えるスタンスなのかもしれません。

人間の関りはいろいろなレベルでの交流があります。
でもとりあえずは表面的な違いを認識しつつお互いの違いを尊重しながら共通項を探っていく作業になるのかと思います。
生まれてから同じ経験をしている人間は皆無ですから。

一つの世界での善と悪は別の世界では別の意味を持ったりします。
良いとか悪いとか本来はないのかもしれません。
意味付けをするのはあくまでも人間ですね。

hiromiさんのコメントを読み
『納得!』
周りに飲み込まれすぎず生きたいものです。

自分の感じる事
考える事
その一部がリンクすると幸せを感じる。
(相手が好きな人ならなおさらなんです!(^^*))

違っていても、それを知れた事に良しとしよう。

何を選ぶかは、結局自分ですものね。

彩さん、

ありがとうございます!
 
善悪の判断、排他性、そうしたものに
足を取られないようにバランス感覚を持って
仕事にとりくんでいくことの大切さを
最近よく考えます。
 
共感していただいて嬉しかったです。
 
いろはさん、

いろはさんのメッセージとても共感します。

僕も、衝突を恐れずに腹を割って話すことを
通じてしか得られないものもあると思うんです。

感情というのはきれいごとではないし
親密な関係性を持つというのは
そうなる過程で必ずどこかに痛みを伴うし
傷つくことを恐れていては
そうはなれないんだなと。

みんなひとりひとり違うけれど
そうした差異をどのように乗り越えるのか。

それは人間的に関わることでしか
得られないのかなと思います。

そして、その中で関わることでしか感じることのできないもの、
関係性の中でしか分かち合うことのできないもの
そうしたものを大切にしていきたいなぁと思います。

hiromiさん、

「一つの世界観を携えて仕事をすることの大変さ」という言葉に
ちょっと救われました。確かに、そうなんだなぁと。
 
占星術というのはとても奥の深い、そして僕にとっては
常に問いを投げかけられる存在。
ある意味では時には「重い荷物」にもなるのですよね。
 
僕も、大きな風呂敷包みにはいった占星術という文化を携えながら
これからも旅をしていくんだと思います。
 
その中で色々な出会いもあれば繋がりもある。感動や人生の気づきも。
 
そうした生き方のなかで色々な関係性を紡いでいけたらいいなぁと
思います。

名前ユピテルジョージ 日時July 22, 2010 4:17 PM

「大きな風呂敷包みに入った占星術という文化」ですか……

何だか季節外れの‘和風サンタ’みたい(*^^)

ユピテルさんが感じた「日頃の生活の中では感じられない‘何か’」とは
何だったのでしょうか……

徐々に、自由に、表現する機会が増えるといいですね。

きっと、今までの経験が新しいエッセンスとなって、
‘ユピテルの世界’が出来てくるんじゃないかと思います。
楽しみにしていますね。

いろはさん、
 
ありがとうございます!和風サンタ面白いですね。(笑)
 
そうですねぇ。占星術という不思議と魅力がたくさん詰まった
文化と出会い自分が何を考え何を感じてきたか。
 
そうしたことも綴っていければいいなぁ。と思います。

名前ユピテルジョージ 日時July 23, 2010 11:35 AM

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